どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
イケメン斉藤君と暗い私。
「え?」 ここは学校の屋上で、私達しかいなくて……。 私は傍目から見ても暗く陰気で陰湿で黒かった。友達など到底いるわけもなく、好きなことは妄想だった。 授業中、どっかの国のテロリストが入ってきて、偉そうな担当の頭を撃ち抜き、騒ぐクラスメイトの首をはねる。 私はビビりつつも安全な位置に逃げ、それを監察する。最高のショーだと思わんかね? 一生私は一人で、一生私は友達も恋人も心を許せる存在もできないのだろうと思っていた。 だから、だから……。 「あの、好きです。付き合って下さい」 「いや、えっと」 学校一(といわれている)のイケメン、斉藤君が私に告白したことには大きく動揺した。 辺りを見ても観客らしき人はいなくて、彼は顔を赤く染めていて私に頭を下げていた。 猫毛の髪が風を孕んでふわりと揺れる。 「あの、バツゲームとか? なら気にしなくていいよ」 「いえ、本気です」 バッと端正な顔が持ち上がる。ああ、イケメンだ。 美しさの前に少したじろぐ。 「だ、だって私達話したことないじゃない」 「それでも好きなんです」 「ありえない」 そうありえない。だって彼は人気者で私は日陰者。陰と陽。太陽と月。 きっと罰ゲームで私に告白して一週間付き合えとかそういう命令なんだろう。そうじゃなきゃありえない。 そう思うと頭がさっと冷めていった。ああ、下らないことに時間を使ったと溜息がでた。 「ごめんなさ……きゃあ!」 校舎に戻ろうとするとタッチダウンよろしく彼が足にしがみついた。倒れつつある私はびっくりして、掴まれていない方の足で彼の顔を踏みつけた。 ぐしゃり。 「あ、ごめんなさいっ。……っていたっ!」 前のめりに倒れる。彼は私の足を離さずに言った。 「大丈夫! 僕にとってはご褒美ですからっ!」 これが斉藤君との初めての会話だった。 とかなんとか。 ど変態(精神的に)な斉藤くんとそれにうんざりさせられる“私”のラブコメですね。 ふう、寝よう。 PR ∴ この記事にコメントする
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幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
∴ プロフィール
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鬱
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125
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非公開
誕生日:
1900/06/07
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ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
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