どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
ブログのレイアウトが変だったので、一晩かけて直したよ。適当に数値いじってただけだけど。
これで明日から私も「ブログのレイアウト変更とかやってました」と胸張って言えるわけですね。わっほーい。 ある日、ある晩にうら若き乙女の元へ怪しい影が忍び寄った。 それは明らかに人のものではなかったが、律儀にその異形の者は女の部屋の戸を叩いた。 「誰ですか?」 気だるそうに女は言った。 返事がなかったので、女はそのまま覗き穴を見て、相手を確かめた。しかし、通路の電球が切れているのか、ガラスの向こう側は暗闇だった。 女は縛った髪を軽く撫でて、少し考える。部屋着の上に、羽織で、メガネだ。少し女としての自覚を持つべきだろうか、と。 まあいいかと、女は扉を開けて、もう一度暗闇に声をかけた。 「こんばんは」 男の声だった。紳士的で、またその姿も紳士的な身なりの男だった。普通と違っている部分といえば、顔が人のそれではなく、猫のものだった。 「失礼します」 しなやかな体を滑らせて、男は部屋の中に押し入った。 「何ですか、あなた」 被り物ではなかった。 「あなたの心はどうやら清らからしい。裏表なく、馬鹿正直だと小耳に挟みました」 これは失礼と小さくいって、猫男は黒い帽子を恭しく取った。小さく耳が左右に頭上で揺れた。 「はあ……」 「私は悪魔なので、それを試したい」 「はあ……」 「あなたの記憶を覗かせて下さい」 「まあ、別にいいですけど」 「……やはりお断りになりますか。それはそうだ、人間誰しも心のなかや記憶というものは--今何とおっしゃいました?」 女は頬をかいてもう一度いった。 「えっ、別にいいですけど」 猫男は少し面食らった表情で立派なひげをさすった。 「後悔なさいませんね」 「その間、テレビ見ててもいいですか?」 「君!」 猫男は少し心配そうな声色で女に注意した。 「私の立場から言うのもの変な話だけどね、急に悪魔と名乗る男がやってきてだね。家主を押して、家に押し入っている。……ここまではいいかな?」 「えっ、はい」 よくないと猫男は言いたかったが、言葉を飲み込んだ。 「本当に私は悪魔かどうかは疑わないのかな? いやいや、それ以前に危険な奴だったら、どうするつもりだったのだい?」 「悪魔かどうかはちょっと分からないですけど、猫は好きなので大丈夫かなって」 ニコニコと笑う女に哀れんだ表情で猫男はため息をついた。 「まあ、いい。じゃあ、さっさと記憶を覗こう」 少しぞんざいな言葉遣いで猫男は言った。女は既にこたつに潜ってテレビを見ているのだ。ぞんざいになるのは必然だった。 二回ほど猫男は強く瞬きをして、低い天井を眺めた。そして小さく屈み、低く泣いた。 女は振り向いて、背中をさすった。 「大丈夫ですか?どうかしたんですか?」 「君の人生があまりにも不憫すぎて泣けてきた」 「そうですか?」 「半額セールで買った100円のお惣菜で心の底から喜ぶ人間を私は知らない。小学生に混じって、本気で鬼ごっこをする大人を私は知らない」 「今、冬ですから、少し珍しいかもしれませんね」 こっからどんどんコメディーになってくけど、眠いのでねる。 PR |
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幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
∴ プロフィール
HN:
鬱
年齢:
125
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
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