どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
僕らはそういって別れ会った。
明日も毎日と同じような日々が続くと信じていた。退屈な授業と、退屈な日常と変わらないすべてが続くと信じていた。 世界が赤く染まるその日まで。 僕は祈る。やめてくれと。 信号は青のはずで、あっちの信号は赤のはずで、横断歩道は白くて、空は青い。どっしりと浮かぶ入道雲は薄いグレーで、車は黒かった。 音の一切合切消え失せていて、彼女は車に気づかずに僕に手を振りながら笑っていて……ゆっくりと手を振っていて、まるで時間が止まったかのようだった。 それでも停止していない時間はゆっくりと進み続けていて、彼女に少しずつにじり寄っていた。 それが憎い。ひと思いに、一瞬で何があったのか分からなく終わらせてくれればいいものを、こうやってまじまじと彼女が死ぬのを僕は見せつけられている。 彼女の声を思い出しながら、彼女の思い出を反すうしながら、僕はじっと彼女の死を待つ。 ゆっくりと車体にはね飛ばされていく彼女の顔を見ながら、ゆっくりと驚き、僕に助けを求める彼女を目に焼き付けながら僕は、記憶を反すうする。 気が狂いそうな永遠、気が狂いそうな一瞬を生きながら、僕はただ彼女を反すうした。 無力さを噛みしめながら、良き思い出の残酷さを呪いながら僕はただ、彼女が死ぬのを見つめ続けた。 時間が戻り、狂ってしまうその時まで。 PR ∴ この記事にコメントする
|
∴ フリーエリア
幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
∴ プロフィール
HN:
鬱
年齢:
125
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
∴ ブログ内検索