どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
∴ 私の話。 居酒屋で友達と飲んでいた。ノリで頼んだのっぽビールという天井近くまであるビールが効いていて、私はそうそうにぐったりとしていた。
耳を澄ますと、近くで男が何やらため息混じりに彼女に何か言っていた。 「甥が出たんだよ。ふざけんなよ、何なんだよ。うちのバアさんが、○○さんに聞いてみるって言ってたけど、俺嫌だよあんなキチガイババアさあ……」 「いくら包むつもりなの?」 包むというのは口ぶりからして金額を差しているのだろうと思った。目を開けると、縞模様のセーターで頭を抱えるように酒を飲んでいる若い男と、ピンク色の服を来た品の良さそうな女が何かを相談していた。 私はもう一度目をつぶって聞き耳を立てた。 「そんなには包まないよ。でも、オフクロがそれなりじゃないといかんだろって」 「それなりって限度があるでしょ」 男はため息をついて、顔を上げたようだった。 「結局、見栄だよ見栄。これしか出さなかったって言われるのが恥ずかしいんだろ。助かっても助からなくても、グチグチ言われるくらいならってことだろ」 そこで私は「おい」と言葉が「甥」ではなく、「オイ」という別の何かを差していることに気がついた。 オイという何かが現れて、それを退治してくれるものに払う額に頭を抱えているのだろうというストーリーが浮かぶ。 ファミレスでそういう話を彼女にした。どう思うというと、彼女は汚いものを見るような顔でシャレにならないと言った。続けてシャレにならないと何度もいう。 「……オイしか聞いてないんでしょ?」 オイ以外に何かあるのか、というとそれを口にするなと彼女は怒った。理不尽だと思った。 瞬間、ビンという短い音と共に、私達の席の上にある白熱灯が明滅した。 彼女はそれ見たことかと私を見る。私は冷静を装って、水を口にした。 明らかに泥の味がした。 PR ∴ この記事にコメントする
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幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
∴ プロフィール
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鬱
年齢:
125
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性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
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