どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
∴ わたしのはなし。 彼女は見ることができるが、感じることはなかった。私は対照的に感じることはあるが、見ることはできなかった。
彼女は私の知らない知識を知っていたが、私の知っている知識を彼女は知らなかった。 霊験あらたかな人間かと思えば、彼女は浜崎あゆみが好きだったり、俗っぽい人間だったりした。 知り合いのつながりで霊的な話しを受けることがあって、私はよく連れて行ってもらったが、よく彼女は逃げ出した。 「あっはー、あれね、無理無理。化けてるもん」 人の形をしている霊はまだまともなほうで、人の形をしていない霊は意思疎通以前の問題でどうにもできないらしい。 わたしは調子のいい時だけアンテナの感度が上がるたちであまり使い物にならなかったが、いないよりもマシだと言われてよく連れられた。 彼女が無理な物件から華麗に逃げている時、視界が明滅した。明かりが消えかかり、またつくようなそんな感じだった。 それを彼女に伝えると彼女は酷く驚いたような顔で本当に?と語気を強めた。カーステレオの音量を下げながら、私がどうしたのと聞いた。ガガガSPという歌手の歌だったのを覚えている。 「見られてる」 そう彼女は言う。 曰く、化けてるのがついて来てるのだそうだ。 意味が分からなかったが私は分かった風な顔でそうか、と頷いた。 「あんたを連れてきてよかったわ。このまま家に帰ってたら、家について来てるところだった」 その日は朝日が登るまで、彼女とファミレスでドリンクバーとポテトで粘った。 PR ∴ この記事にコメントする
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幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
∴ プロフィール
HN:
鬱
年齢:
125
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
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