どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
今日はいろいろ回った。
銀行からの帰り道に小さな映画館を見つけた。小奇麗でなかなかオシャレだった。歩ける距離に映画館があるとは何ともありがたい。 そこから少し歩くと、小さな本屋が見えた。細長い顔の店主らしき老婆が何かとにらめっこしていた。 私は足のない幽霊のようにぬっと入り、本を探す。白い棚にはお目当ての本はない。 「すみません」 「はい?」 私の声は小さい上に聞きづらいらしいので、懇切丁寧にかつ、意識してはっきりと聞いた。 「道化師の蝶という本はありますか?」 「道化師の……蝶?」 「ええ、芥川賞の」 老婆は以外にも優しい声色だった。 「ちょっと聞いてみますね」 老婆は電話の子機で誰かに、本があるのかどうかと聞いてくれていた。私としては不真面目な店員のようにちらっと棚を見て、ないですねと言ってくれたほうが助かる。相手も丁寧だと逆に申し訳なくなってしまう。 「ないみたいですね、すみません」 「どうもありがとうごさいます」 少し漫画と雑誌を眺めて、宮崎駿を三倍に膨らましたような男とすれ違いに店を出た。 スーパーは混んでいた。先程、冷やかしたスーパーと違い、こちらはいささかファミリーな空気があった。店員が値引きのシールを張るのをじっと眺めている日雇い労働者や外人はいない。せいぜい、大学生らしきカップルや、サイズの合っていないヒールを履いた主婦くらいのものだ。くそ、あのカップルいちゃいちゃしやがって。 私はせっかくだからカレーでも作ろうかと店内をうろついた。家に食材はどれほどあっただろうか。 気がつけば、お菓子を買っていた。コーヒーもある。 無料駐車場を跨ぎ、桜が満開の公園が目に映る。その下ではいく人かのサラリーマンやOLがプレートで肉を焼いて騒いでいた。私もあそこにコッソリ混ざれないだろうか、などと思いながら、桜の写真をiPhoneで撮影した。蛍光灯の光りを受けてか、色合いが若干緑がかってしまった。 あまりの暖かさに、私は柄にもなく明日も外に出てみようか、などと思った。 PR ∴ この記事にコメントする
|
∴ フリーエリア
幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
∴ プロフィール
HN:
鬱
年齢:
125
HP:
性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
∴ ブログ内検索