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どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
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空が落ちてくる日。
世界が終わる日。
私たちの世界が消えてしまう日。

人間は文化を発展させ、心を成長させてきた。それは芸術を産み、人を育て、代えがたい何を創り上げてきた。
でも今日、それもすべてなくなってしまう。

ニュースでやっていた海外の探査機関の発表は淡々としたものだった。苦々しくもなく、かといって幸福に満ちているわけでもなく、ただ事実を述べるだけ。
「一週間後のその日、世界は滅ぶでしょう」
世界は混沌に満ちた。何故急になって発表があったのかだとか、外宇宙に逃げれないのかだとか、ジョークではないのかだとか、流星群が本当に地球に落ちてくるのかどうかという検証が行なわれたりした。

みんなにどういう変化や発見があったのかは私は知らない。だけどみんな諦めたようにただ静寂を愛した。私のお父さんはずっと仲が悪かった友人とよりを戻したし、お母さんは疎遠になっていた同級生に会いにどこかへ出かけた。
学校は休校になった。会社もやってないし、どこのお店も開いてない。
私は。
「みーこ、どこ行ったの?」
白い息を吐いて私はどこかに消えたミーコを探す。羽織っていた毛布の中にミーコの温もりはない。
黒いネコだから、明かりのない寒空の下じゃ、探しても上手く見えなかった。屋根の上だから逃げる場所もないだろうと思うけど……。
「やーめた」
ミーコだって会いたい誰かがいるのかもしれない。私じゃない誰かに会いたいのかもしれない。

「あっ」
ふと暗やんだ空に一筋の星が流れる。続いて二つ、六つ、ああ、もう数えきれない。たくさんの白い光が明滅しながら夜空に降り注ぐ。私たちを終わらせるための光が夜に光る。
町が、建物が、地面が消えて行く中、私は思った。

誰も私に会いに来てくれなかったな。

*唐突に浮かんだ。科学的に言えばありえないですけど、まあご愛嬌。

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幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
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125
性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
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