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どっかの馬鹿の妄想と生活と創作についての雑記。
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男は世界の危機を何度も救った英雄だった。
困っている人がいれば助け、皆がより良い答えに行き着くように道を指し示し、あらゆる困難を打破し続けた。皆を襲う悪党が入れば危険を顧みず、自分の倍はあるだろう敵に向かってひた走り、倒し、そして帰還した。

男は何も求めず、みなと同じ暮らしを望んだ。それなりの待遇を得ることも可能であったのに、男は平和と平凡を愛した。
無欲を貫き、ささやかな食事を楽しみとして暮らした。

そんな男にも死が訪れる。
みなは悲しみ、男のいない未来を恐れる。しかし男はいう。
自分のしたことなんて大したことじゃない。勇気があれば簡単なことだ。
みなは死期の迫った男の言葉に頷き、勇気ある明日を生きようと誓った。

そして、その日、一匹のアリが死んだ。

*もしかしたら私たちの世界もアリと対して変わらない世界なのかもしれません。

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女の子だと思った。アバターも女の子っぽい感じだったし、日記やコメント、顔文字が女の子っぽかった。
だから最初に顔写真を見た時は驚いた。驚いて、心を奪われた。簡単に言ってしまえば、ぞっこんだった。

それからというもの私は年下の少年に熱の篭ったメッセージを送り続け、出会う為に死力を尽くした。複数アカウントを行使して、印象操作や情報収集なんてスパイみたいなこともした。
その甲斐あってか出会う機会を得た。

出会った彼は写真以上に美して、可憐で、笑顔が可愛くて、肌は決め細やかで、首筋と太ももにほくろがあって、背中のラインと腰回りが滑らかで、体から仄かにジャスミンの香りがする世間知らずのお坊ちゃまだった。
「飢えた雌にあんな無邪気な微笑み、だめだよ」
車は夜の街道を進む。酔いつぶれた少年はウンウンと赤い顔で唸るばかりで私の言葉の意味を理解しない。
はだけたシャツから覗く胸元を視姦して私は思う。

手錠をされていると知ったらどう思うかな。家に帰れないって知ったらどう思うかな。いい人だと思っていた人が悪いお姉さんだと知ったらどう思うかな。急に殴られたらどう思うかな。暴行されたらどう思うかな。

「ふーんふんふーん♪」
気分よく鼻歌を奏でる。これから始まる幸せを想像すると興奮してしまう。
それを落ち着ける為に私は奏でる。

*続きを読みたい場合はワッフルワッフルと(ry
*やっても無駄です。

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空が落ちてくる日。
世界が終わる日。
私たちの世界が消えてしまう日。

人間は文化を発展させ、心を成長させてきた。それは芸術を産み、人を育て、代えがたい何を創り上げてきた。
でも今日、それもすべてなくなってしまう。

ニュースでやっていた海外の探査機関の発表は淡々としたものだった。苦々しくもなく、かといって幸福に満ちているわけでもなく、ただ事実を述べるだけ。
「一週間後のその日、世界は滅ぶでしょう」
世界は混沌に満ちた。何故急になって発表があったのかだとか、外宇宙に逃げれないのかだとか、ジョークではないのかだとか、流星群が本当に地球に落ちてくるのかどうかという検証が行なわれたりした。

みんなにどういう変化や発見があったのかは私は知らない。だけどみんな諦めたようにただ静寂を愛した。私のお父さんはずっと仲が悪かった友人とよりを戻したし、お母さんは疎遠になっていた同級生に会いにどこかへ出かけた。
学校は休校になった。会社もやってないし、どこのお店も開いてない。
私は。
「みーこ、どこ行ったの?」
白い息を吐いて私はどこかに消えたミーコを探す。羽織っていた毛布の中にミーコの温もりはない。
黒いネコだから、明かりのない寒空の下じゃ、探しても上手く見えなかった。屋根の上だから逃げる場所もないだろうと思うけど……。
「やーめた」
ミーコだって会いたい誰かがいるのかもしれない。私じゃない誰かに会いたいのかもしれない。

「あっ」
ふと暗やんだ空に一筋の星が流れる。続いて二つ、六つ、ああ、もう数えきれない。たくさんの白い光が明滅しながら夜空に降り注ぐ。私たちを終わらせるための光が夜に光る。
町が、建物が、地面が消えて行く中、私は思った。

誰も私に会いに来てくれなかったな。

*唐突に浮かんだ。科学的に言えばありえないですけど、まあご愛嬌。

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「……ん? どうしたんだよ」
「君から借りた漫画」
「ああ、もう読んだんだ。別にいつでも良かったのに」
「いや、思い立ったら吉日というしね。しっかし、あれだね、陵辱も裏切りも修羅場もないだなんて、案外君はノーマルなんだね」
「死ね」
「あはは」
どこかで誰かが夢見た世界。

自分で言うのもどうかと思うけど、私は意志と心が貧弱貧弱ゥなので、馬鹿にされたり煽られ続けると流石にダメになります。
書いて死ねって言われて、やめて死ねって言われたら私はもう、どうしようもない。

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幸せになりたいと思うけど、幸せを手に入れた瞬間、幸せを失うことを意識しなければならない。いつか消えてしまうことに怯えなければならない。だったらずっと不幸のままでいい。
あとネットで小説とか書いてます。ヤンデレとか好きです。
プロフィール
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年齢:
125
性別:
非公開
誕生日:
1900/06/07
職業:
ニート→ライター(笑)→ニート
趣味:
読書、アニメ、映画鑑賞、引きこもること
自己紹介:
幸福論でいけば確実に不幸な人間です。それに加えて変人です。自分ではそうは思わないのですが、みんなが口を揃えて変人というので多分そうです。人間関係苦手です。そんな名古屋人。
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